更新日2021.10.13
シニア市場に効果的なアプローチができる広告とは?シニア向け広告の種類とポイントを徹底解説!
100兆円超えの巨大市場となるシニアマーケットに向けて、自社の商品やサービスを成功に導くには一体どのような広告展開をしていけばよいのか、現代のシニアをターゲットにした広告のポイントを解説します。
1.シニアに効果的な広告の種類
一般的に広告媒体には、ウェブ媒体・紙媒体・電波媒体の3種類があり、特徴は以下のようになっています。 広告媒体の種類についての詳細はこちら ソーシャルサービス「【通販広告で効果を上げたい!】ネット・紙・電波媒体の種類と内容を解説」 この3種類の広告媒体の中で、シニアに訴求効果があるのは<紙媒体>と<電波媒体>です。最近はシニアのインターネット利用率が急速に高まっていますが、依然としてその2媒体がシニアに強いのは何故なのか、媒体の種類ごとに理由を解説します。 <紙媒体> 紙媒体の種類と、シニアに着目した際の特徴は以下の通りです。 シニアと相性の良い雑誌についてはこちら ソーシャルサービス「多様なシニアにアプローチできる雑誌と、雑誌と相性の良い広告商材を検証!」 会員誌についての詳しい解説はこちら ソーシャルサービス「会報誌を企画する時の5つのコツと制作事例」 <電波媒体> 電波媒体の種類と、シニアに着目した際の特徴はこちらです。
広告媒体の料金についての詳細はこちら
ソーシャルサービス「オフライン広告のメリット・デメリット。その種類と費用、成功のポイントまとめ」
2.シニア向け広告のポイント
それでは、シニア向け広告を作成する際にはどんなことに注意すれば良いのか、ポイントと合わせてお伝えします。具体的なターゲットを設定し、「自分ごと」に思わせる
一般的に、効果的なマーケティング方法として「自分ごと」に思わせるという手法があります。 高齢者向け広告の場合は、ターゲットとずれた若いモデルを起用したり、異なる年代の体験談を採用してしまうと、共感が得られず「自分ごと」効果も失われてしまいます。 ターゲットとする高齢者層の視点に合った表現方法を行うようにしましょう。「シニア」「高齢者」という言葉を多用しない
シニアの就業率は、65歳~69歳で48.4%、70歳〜74歳で32.2%、75歳以上で10.3%となっており、現役で就業している高齢は年々増加傾向にあります。(内閣府「令和2年高齢社会白書」より) そのため、自分を”シニア”と思っていない世代が多く、「シニア向け」「高齢者向け」と表記しても共感が得られない可能性が高くなっています。 「自分ごと」に思わせるためにも「シニア」「高齢者」という言葉を控えた広告作りがポイントとなります。情報を詰め込みすぎない
高齢者は認知能力が低下傾向にあるため、情報を詰め込みすぎると情報を処理しきれず、内容を正しく理解してもらえない危惧があります。 掲載する情報を精査し、「どんな商品なのか」「どんな効果があるのか」などを一目で理解できるように留意しましょう。読みやすいフォントにする
紙媒体の高齢者向け広告においては、読みやすいフォントであることが重要です。 高齢者が読みやすいとされるフォントサイズは12~14ポイントとされています。また、書体や行間、文字間などもターゲットとなる高齢者層を意識することが大切です。一目でわかるレイアウトにする
「情報を詰め込みすぎない」ことにもつながりますが、高齢者向けの広告はわかりやすいレイアウトであることが重要です。 文字の大きさ、色使い、写真選びなど、高齢者の特徴を意識してレイアウトに落とし込めば、高齢者に読んでもらえる広告になります。媒体に合わせた広告を作成する
媒体によって訴求すべきターゲット層は異なるため、1つの広告を全ての媒体で流用することはあまり推奨できません。 例えば、新聞の折込チラシは、一般の消費者に向けて目を引くような商品価格や紙面の派手さが必要ですが、通販雑誌の同梱広告の場合には、既存顧客に送付されるため、紙面の派手さよりも愛用者の体験談を掲載した方が訴求効果が高いです。 そのため、媒体ごとに適した広告を作成することが大切です。 このように、高齢者向けの広告を作成する際は、ターゲットになる高齢者層をしっかり選定し、その層に合わせた情報・文字・ビジュアル・レイアウトなどの全てを検討することが重要なポイントになります。3.ターゲットにすべき高齢者層
自社商品を分析しターゲット層を定める
一般的に「高齢者・シニア」と言っても、その中には様々な状態の方が含まれます。 単なる年齢ではなく、健康状態・就労状況・収入によって高齢者は区分されるべきです。 ソーシャルサービスでは、シニア市場の攻略にあたって以下のように分類を行い、マーケティングを行なっています。 そのため、シニア向け商品だからと言って、人口の3割以上もいるシニア全体に向けて広告を打ったとしてもあまり効果は得られません。 まずは、自社商品は上記のどの層をターゲットにすべきかしっかり分析することが大切です。 そしてターゲット層が定まったら、その層に合った媒体を使って広告を打つことが重要なポイントとなります。アクティブシニア層に注目する
購買意欲が高いと言う観点では、経済力が高く、健康への意識も強い「アクティブシニア」に注目すると良いでしょう。 アクティブシニアは、還暦後や定年退職後であっても、趣味・仕事・社会貢献などに対して意欲的に取り組む傾向があります。金銭面にも余裕があるため、他のシニア層に比べて購買活動が非常に活発です。 また、アプローチに対する反応率が高いため、シニアマーケティングではターゲットに設定されることが多い層です。 アクティブシニアの詳しいマーケティングについてはこちら ソーシャルサービス「アクティブシニアとは?ペルソナ設定とシニアマーケティング 成功の鍵」 シニアマーケティングでは、狙うシニア層によって広告展開を変える必要があります。 ターゲットを「アクティブシニア」に定めるのであれば、新しい商品・サービスに関心が高く、インターネットも使いこなせるので、紙媒体だけでなく、ウェブ媒体を使った広告展開も効果的です。4.アクティブシニア向けの広告
それでは、シニア層の中でもアクティブシニア層をターゲットとした場合、具体的にどのような広告展開が効果的でしょうか。 アクティブシニア向けの広告では、以下の2つの点に注目して広告展開を考えるとよいでしょう。⑴紙媒体とウェブ媒体を併用する
「総務省 令和2年版インターネットの利用状況調査」によると、2019年における個人のインターネット利用率は、13歳~69歳までの各階層で9割を超えており、昨年と比較して60代以上の利用率が大きく上昇しました。 また、1年間の利用率を見てみると60代のインターネット利用率は90.5%にも上ります。 ( 70代は74.2%、 80代は57.5%の利用率) 画像引用元:総務省 令和年二年度インターネット利用状況調査 このことから、シニアはウェブによる情報収集も積極的に行っていることがわかります。 そのため、新しい商品や情報収集に積極的なアクティブシニアに向けては、ウェブ媒体と紙媒体、両方で広告を出稿すると効果的です。 また、SNSの中でも利用者の多いLINEでは、60代の利用者は7割を超えており(70代では5割程度)女性の方が利用する割合が高いため、LINE広告の活用は女性をターゲットにすると効果的です。 画像引用元:株式会社ペンシル シニアはどうLINEを利用しているのか? シニアのインターネット利用についてはこちら ソーシャルサービス「シニアマーケティングに必要なアンケート・調査データまとめ」⑵趣味の習い事やコミュニティ施設でフリーペーパーを配布する
シニアは若い世代に比べて、昔からの付き合いを大切にする傾向があります。就業時代から継続して購読している新聞や直接手渡しで配達される健康飲料などがその例です。 また、手書きのコメントや商品ポップなどに親近感や温かみを感じるのもシニア世代の特徴です。そのため、一方的に配布されるポスティングチラシよりも、顔を見知った人から渡されるチラシや、自分が利用している施設に置いてあるフリーペーパーは信頼性も高いため、シニア向けの習い事やコミュニティ施設で広告物を配布をすると効果的です。 その上でウェブ広告も併用すると強力な広告展開が可能になります。 画像引用元: ソーシャルサービス「会報誌を企画する時の5つのコツと制作事例」 シニアの趣味ランキングはこちら ソーシャルサービス「シニアマーケティングに必要なアンケート・調査データまとめ」5.ウェブ活用のポイントと注意点
高齢者向けの広告は、従来の紙媒体・電子媒体の広告にポイントがあったように、ウェブ媒体で広告を打つ際にもポイントと注意点があります。 まず、知っておきたいのは、シニアにとって広告との最初の接点は、紙媒体や電子媒体であるということです。 ウェブ媒体は、その次の段階として紙媒体や電子媒体で見た広告の詳細を調べたり比較したりするのに使われます。 そのため、ウェブ広告を利用する際は、その点に留意し、紙媒体・電子媒体と上手く組み合わせて相乗効果を図るようにしましょう。 また、IT機器を使用できるとはいえ、シニアには以下の身体的特徴があります。- 視力が下がる
- 音が聞き取りにくくなる
- 判断力や情報処理が鈍くなる
- 忘れっぽくなる