シニアビジネスに取り組む企業様に向けて、シニアマーケットに関する有用なアンケートや調査データをまとめました。前編と後編に分けて紹介していますので、シニアマーケティングのヒントとしてご活用下さい。
前編はこちら
7.シニアの消費傾向
シニアの旅行消費額は昨年よりマイナス9.2万円と大幅減少
孫消費額は昨年よりプラス4.5万円と大幅増加
シニア (664名) に質問
【今年1年間に、旅行や趣味、デート、アンチエイジング、ネット通販にいくらお金を費やしたか】
平均額は「旅行」では10.7万円、「趣味」では10.2万円、「デート」では0.9万円、「アンチエイジング」では2.5万円、「ネット通販」では10.7万円となった。
昨年の調査結果と比較すると、「旅行」に費やした金額では、2019年19.9万円→2020年10.7万円と9.2万円の減少となった。
孫がいる人 (403名) に質問
【今年1年間に「孫消費」にいくらくらいお金を費やしたか】
平均額は19.6万円。
昨年の調査結果と比較すると、平均額は2019年15.1万円→2020年19.6万円と、4.5万円の増加となった。コロナ禍を受けて旅行消費額が減少した一方、孫消費額の増加が鮮明となった。
引用元:大和ネクスト銀行
“2020年ランキングで見る”シニアライフに関する調査
9.シニアの生きがい
高齢者で生きがいを感じている人は約8割もいる
「十分感じている」「感じている」「多少感じている」を合わせた割合が79.9%となっている。
65歳以上に質問【生きがい(喜びや楽しみ)を感じるときはどのようなときか】
「趣味やスポーツに熱中しているとき」、「夫婦や孫など家族との団らんのとき」、「友人や知人と交流しているとき」、「テレビを見たり、ラジオを聴いたりしているとき」の割合がいずれも4割を超えている。
引用元:東京都福祉保健局調査
70代後半が最も「生きがいを感じている」
60代〜80歳以上 年代別に質問【生きがいを感じているか】

1位:75〜79歳(72.7%)
2位:70〜74歳(69.4%)
3位:65〜69歳(68.6%)
4位:60〜64歳(63.6%)
5位:80歳以上(61.4%)
70代で生きがいを感じている人の割合が高いのは、意外に感じるかもしれない。
調査年齢の中で一番若い60代前半は、現役を引退したばかり(あるいは60歳を機に働き方を変えたばかり)で生活の変化をなかなか受容できなかったり、これから先の生き方を模索しているため、生きがいを感じづらいと考えられる。
一方で70代は(アクティブシニアの場合に限られる)、生き方の模索より今この瞬間の人生を謳歌しているといった印象である。
引用元:「ウーマンズラボ」
高齢女性が生きがいを感じるのはどんな時?
10.シニアの関心事(やりたい事・欲しい物)
コロナ禍が落ち着いたらシニアが楽しみたいことは「旅行」がダントツ1位
第1位は「旅行」(77.7%)。現在はコロナ禍前のように旅行を満喫することが難しいためか、コロナ禍が収束したら旅行を思い切り楽しみたいという人が多かった。
以降、「グルメ巡り」 (40.7%) 、「季節の催し (花見、盆踊り、月見など) 」 (27.9%) 、「映画鑑賞」 (26.1%) 、「同窓会・旧友との交流」 (25.9%) が続く。
シニアがほしいものは「健康」「お金」「若さ」

調査結果では、「健康」 (71.7%) と「お金」 (56.9%) が特に高く、「若さ」 (25.3%) 、「家族との時間」 (17.8%) 、「趣味の時間」 (16.4%) が続いた。
引用元:大和ネクスト銀行
“2020年ランキングで見る”シニアライフに関する調査
11.シニアの新しいライフスタイル
シニアが今年になって初めて使うようになったものは、「QRコード決済サービス」「スマートフォン」「ビデオ通話・ビデオ会議システム」
調査結果は、1位「QRコード決済サービス」 (9.8%) 、2位「スマートフォン」 (8.1%) 、3位「ビデオ通話・ビデオ会議システム」 (7.5%) となった。
男女別にみると、女性では「グルメのお取り寄せ」 (4.2%) が4位、「レシピサイト」 (3.9%) が5位に挙がった。シニア女性には、外出自粛中に、お取り寄せグルメを活用して食事を楽しんだり、レシピサイトを観て料理をするようになったと考えられる。
引用元:大和ネクスト銀行
“2020年ランキングで見る”シニアライフに関する調査
男性の健康意識が上昇
健康気づかい度については、男性の「気づかっている」の割合が前回調査と比べて増加。特に80代以降の割合が顕著。もともと健康への気づかい度が高い女性に、男性の気づかい度が近づいた
男性の健康維持・老化予防・美容のための金銭投資意識が上昇
健康や老化防止、美容など、体のためにお金を使うことについては、「効果があると思えば、積極的にお金を使う」「一定の範囲内であればお金を使う」と回答した層が、男女ともに8割弱。前回調査時と比較すると、男性65-69歳や80-84歳で「お金を使う」層の割合が増加しており、健康への気づかい意識が上昇している。
高齢者の趣味上位に「散歩・ウォーキング」ランクイン

高齢者の趣味第5位に「散歩・ウォーキング」がランクイン。前回調査と比べてもやや増加傾向。また、最近始めた・増えた趣味を質問したところ、「散歩・ウォーキング」は、「テレビ視聴」「園芸・庭いじり」に次いで多かった。新型コロナウイルスの影響による外出頻度の低下から手軽にできる趣味といった側面と、健康意識の変化に伴って「散歩・ウォーキング」が増えたと推察される。
引用元:@press
高齢者ライフスタイル構造基本調査 2020年
12.まとめ
シニアマーケティングに有効なアンケートや調査データをご紹介しました。
前編では、シニアのインターネット利用や健康・収入に関する調査データをご紹介していますので、合わせてご覧ください。
前編はこちら
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