2021年5月に
総務省が発表した人口推計によると、日本の総人口は9年連続で減少しており今後ますますの人口減少が予測されています。このような状況で、企業が新規顧客を増やし続けるのは難しいと言われており、自社のファンを増やすマーケティングの重要性が問われています。
今回はファンを増やすメリットや、実際にファンを増やす方法についてご紹介いたしますので、参考にしてみてください。
ファンとは?リピーターとファンの違い
顧客はその度合いによって、大きく4つのレベルに分類することができます。
- ファン:関係性を維持するために支出を惜しまない(1割程度)
- プロモーター:友人や知人に商品やサービスを推奨する(2割程度)
- リピーター:2~3回以上のリピート利用をしたことがある(3割程度)
- トライアル:1回以上利用したことがある(4割程度)
トライアルやリピーターが「商品やサービスをリピート利用したことがある人」である一方、
ファンは「企業ブランドや商品価値を支持しており支出を惜しまない人」のことを言います。
マーケティングにおいて「企業の売上げの8割は、全体に占める2割の顧客がもたらしている」と言われており、既存顧客をリピーターからプロモーター、さらには
ファンへと育てることで、競合になびかない強力な顧客を確保することができ、売上げアップが見込めます。
ファンを増やす具体的なメリット
高価であっても長年に渡り何度もリピート購入をしてくれる
トランスコスモス株式会社 のAI研究所である「コミュニケーション・サイエンス・ラボ」が2018年に実施した調査によると、
ファン顧客のリピート購入率は97%となっており、8割が「高価でも優先して買う」と回答しました。
リピート購入をしてくれるのはリピーターやプロモーターも同様ですが、
ファンの場合は長年に渡り何度も商品を購入・愛用してくれるだけでなく、高価でも購入し続けてくれるため、ファンを増やすことにより安定した収益が見込めます。
口コミで商品の良さや魅力を広めてくれる
ファンとなった顧客は、実際に使った商品の良さや魅力を家族や友人に伝えたりSNSで発信してくれます。
トランスコスモス株式会社が2019年に実施した
「消費者と企業のコミュニケーション実態把握」調査によると、
ファン顧客の84%が「家族や知人に好意的な評価を伝える」、41%が「SNSやブログで発信する」といった行動をとることが分かりました。
また、
総務省の情報通信白書によると、商品購入を検討する際に
口コミやレビューを参考にする人は58.2%となっており口コミの重要性が伺えます。
SNSの普及により一般ユーザーの口コミの影響力が飛躍的に増し、
熱心なファンが商品に対して好意的な口コミを発信することで多くの新規顧客獲得が見込めます。
関連商品の購入により客単価UPが期待できる
商品や企業のファンになると、同ブランドの商品や関連するほかの商品の情報にも関心を持ちやすくなります。
例えば、“Apple信者”と呼ばれるApple製品をこよなく愛しているファンが一定数存在しますが、これらのファンは「MacBook」「iPhone」「AirPods」「Apple Watch」「iPad」などPC周辺の電化製品のほとんどをApple製品にしている人も少なくありません。
”notebookも、2台目。
iMacも2台使ったし、
iPhoneも2台目。
つまり全部で6台もApple製品を使ってきた。
”
引用元:
Twitter
”アップル信者なのでiPhoneとMacです。標準アプリのメモ機能がクラウドで同期してくれて、文字書きには滅茶苦茶便利なんですよ。
”
引用元:
Twitter
”Mac Book、iPhone、iPad、Apple Watch、Apple TV、Air pods proとApple製品で統一している
”
引用元:
Twitter
”アップルストア行列だったけど、新しいiMac出たからか(゜д゜)
”
引用元:
Twitter

Apple製品で統一することで利便性が高くなることも要因のひとつと考えられますが、Apple社のブランドに魅力を感じ新製品が発売される度に店頭に並び購入する人もおり、
このような一部のファンがイノベーターとなり、一般層へ口コミを広げ商品を普及してくれます。
ファンが増えることで、メイン商品以外の関連商品にも購入が期待でき客単価UPが見込めるだけでなく、新商品を購入したファンによる口コミにより新規顧客の獲得も期待できると言えるでしょう。
ファンを増やすマーケティング4つの方法
1:顧客満足度を向上させる
顧客満足度を向上することにより、企業に対する愛着や忠誠心などが沸き長く愛用してくれるファンが増える可能性が高まります。
顧客満足度を上げるためにはターゲットのニーズを把握し「顧客の想像以上の商品やサービスを提供する」ことが重要です。
自社の顧客満足度を知るには、アンケートや商品レビュー、販売データ、接客やカスタマーセンターで収集した実際の声などが役立ちます。
- 顧客が満足している点は、引き続き継続し自社の強みとして伸ばします。
- 顧客が不満に挙げている点は、調査・分析し改善します。
現時点でアンケートやカスタマーセンターで収集できていない場合は、NPS(ネット・プロモーター・スコア)を実施すると良いでしょう。
NPSとは、顧客ロイヤルティや顧客の継続利用意向を知るための指標のことです。
NPSは顧客の感情を数値化するので、企業に愛着がある可能性が高いファン(ロイヤルカスタマー)の分析に適していると言われています。
NPSの測定方法についてはこちら>
2:自社のブランド価値(強み)を把握する
自社のブランド価値や競合に無い強みを把握し、訴求することでファンを増やすことが可能です。
ブランド力のある会社の商品は、他社にはない信頼と魅力を感じさせる力があり、買って使ってみたいという意欲を刺激します。
引用元:
会社のファンを増やすには?具体的な方法3選
自社のブランド価値を把握するには、以下の方法があります。
- 顧客アンケートやレビューから自社の魅力を抽出する
- 社内で自社ブランドの特徴や性能、魅力を話し合う
- 競合と比較し自社だけの強みを見つける
競合比較では、商品の機能・性能/価格/対応地域/キャンペーンの有無/送料の有無/カスタマーセンターの有無/Webサイトの見やすさなど複数の項目で比較すると自社の強みが抽出しやすくなります。競合比較テンプレートを用いるのも良いでしょう。
無料の競合比較テンプレートはこちら>
自社のブランド価値が明確になったら、社内で共有し社員同士で共感することも大切です。
「いかに商品が魅力的か?」「商品の魅力をメッセージでどう伝えるか?」を定期的に話し合い、
社員が商品・サービスのファンになることで適切なブランド価値の訴求方法が見つかるでしょう。顧客の共感を生むブランド価値を訴求ができれば、ファンを増やすきっかけとなります。
3:ストーリーブランディングで共感を生む
ストーリーブランディングとは、製品やサービスが持つストーリーを活用するマーケティング手法のことを言います。
商品開発のエピソードや、発売までの道のりを見せていくストーリーブランディングは、顧客自身をストーリーに引き込んで感情に訴えかけることができるので顧客の共感を呼びます。
共感を生むストーリー事例
例1 |
腰痛になりにくく、快適に朝を迎えられるマットレスです。 |
例2 |
腰痛に悩む人のために、人間工学に基づいて開発されたマットレスです。 |
例3 |
このマットレスを作ったメーカーの社長は、自身の母親が「朝起きると腰が痛い」と悩む姿を見て、腰が痛くなりにくいマットレスの開発を決意しました。まずは人間工学の専門家をアドバイザーとして迎え入れ、開発環境を一新。これまでの製品の構造を根本から見直し、納得いくものができるまで何度も試作を繰り返しました。3年半の月日を費やしてようやく完成したのがこのマットレスです。 |
引用元:
【徹底解説】ブランディング活動のひとつ「ストーリーブランディング」とは?
例1、例2は、商品で得られるメリットを訴求していますが、例3は「商品がどういった経緯で開発されたのか」というストーリーを表現しており、読み手に「親孝行な社長」「大切な家族のために時間をかけて開発したのだから良い商品に違いない」と感じてもらうことができます。
人は感情が動かされたときのことを強く記憶するため、ストーリーに共感した顧客は、商品への親近感や信頼性が高まりファンになることが期待できます。
さらに、商品やサービスを使用して満足いく結果を得られれば「誰かと感動を共有したい」という思いが沸き起こり、口コミでさらなるユーザーの獲得につながる可能性も期待できるでしょう。
4:常に情報を発信し、顧客とのコミュニケーションを増やす
多くのファンから支持がされやすい会社は、会社の面白さや魅力を常にわかりやすく配信しています。
引用元:
会社のファンを増やすには?具体的な方法3選
脳科学的にも、接触頻度が増えると単純に好感度は上がりますから、アクション数を増やすことは大事です。
引用元:
ファンの獲得は本当に売上につながっているのか?【アドテック東京2020レポート】
SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)やブログなどで会社の理念や面白さを発信したり、
自社の商品やサービスの特徴、商品開発ストーリーを宣伝したりするなど積極的に発信することで顧客との交流を生み、ファン獲得が期待できます。

画像引用元:
SNSがきっかけで商品・サービスを購入検討する人の割合
Webマーケティング会社
新大陸によると
「SNSで見た商品・サービスの購入意欲」についてLINEが32.7%、Twitterが29.9%と約30%のユーザーに影響を及ぼしており、またInstagramも21.4%と高いことから口コミや写真が購買意欲に影響を及ぼしているということが分かりました。
さらに、SNS以外にも会報誌・通信誌などで積極的にコミュニケーションを図る事例もあります。
事例1「あそびのもり」
画像引用元:
あそびのもりONLINE
世界中の知育玩具を販売する
ボーネルンドは、流行の玩具や効果的な玩具の使い方などを掲載した「
あそびのもり」という通信誌を定期的に既存顧客に送り、顧客との接触回数を増やしています。
事例2「えがおで元気」
日本で健康食品を販売する「
えがお」は、主に商品や人物紹介、主要成分を軸にした小説連載など様々な切り口から、顧客との絆を強化するストーリー型の会報誌を展開し、ファンの囲い込みに成功しています。
SNSや会報誌などを利用して、顧客との接触回数を増やし顧客に会社を身近に感じてもらえば、気軽にコンタクトを取り商品の魅力を知ってもらうことができますので、購入意欲を高めたりファンを増やすことができるでしょう。
顧客をファン化して売上アップを狙いましょう
今回は、ファンを増やすメリットやマーケティング方法についてご紹介しました。
新規顧客の獲得が難しくなっていく中で、着実に収益を上げていくためには、既存の顧客を簡単には他社になびかない「ファン」にすることが必要不可欠です。
自社の顧客が求めていることを明確化し満足度を向上させ、自社のブランドを確立しストーリーを用いた情報発信で顧客と積極的にコミュニケーションを図りましょう。
弊社ソーシャルサービスでは、今回ご紹介したストーリーブランディングの手法を用いた会員向け
広報誌の企画・制作を承っております。
自社WEBサイトやSNSを活用し、定期的な情報発信で顧客との接点を確保している企業は多くありますが、特別感を演出することは難しくその他のメールやSNSに埋もれてしまいます。
その点、会員向け会報誌や情報誌では、紙媒体の特性を活かし、読み手を引き込むストーリーで企業や商品・サービスの魅力を発信することが可能です。
「ファンを増やすマーケティングを実践したい」「自社の強みや理念を汲んで情報発信してほしい」という方は、お気軽にご相談ください。