Frich、小林市シルバー人材センターと連携でガバメントクラウドファンディングを実施
2022.12.19
共済コミュニティSNS(P2P互助プラットフォーム)のFrichは、小林市、小林市シルバー人材センターと連携して、地元に残してきた高齢の親を見守るための共済コミュニティサービス立ち上げのため、ガバメントクラウドファンディングを実施することを発表した。
- 背景
小林市年齢別人口
高齢化が進む現代、日本の65歳以上の人口のおよそ6人に1人、約593万人が1人暮らしをしている(総務省統計局「平成27年国勢調査」より)。
小林市では、65歳以上の高齢化率はおよそ37.5%にものぼるという。
地元を離れて住む家族にとって、高齢の親の見守りは大きな社会課題となっている。
一方、小林市はふるさと納税を通じて着実にファンを拡大しており、2021年のふるさと納税寄付金受付額は14億円にのぼるそうだ。
*出典:小林市役所ホームページ
https://www.city.kobayashi.lg.jp/material/files/group/6/nennreibetsukoureikaritsu1201.pdf
- プロジェクトのきっかけ
このプロジェクトは、とある男性との会話がきっかけだったそう。
「地元に残した親が倒れた。日常生活はなんとかなる状態だが、この先のことを考えると親に対して何をすべきかわからない。しかも、コロナの影響でなかなか地元に戻れないし、親もコロナ感染したくないからとなかなか会ってくれない・・・」という深刻なものだったという。
結局、彼はビデオ通話アプリをつかって定期的に会話をしているとのことだったが、万一また倒れたりしたら・・・、災害が起きたら・・・と思うと不安しかないと言う。
地域コミュニティが希薄になったいま、地元に残った親の高齢化、孤独化にまつわる困難は深刻化する一方。
- スキーム(コミュニティ機能と共済機能を提供)
①コミュニティ機能(無料)
SNS的に使える機能。親とメッセージや写真等のやりとりができる。
②共済機能(有料)
シルバー人材センターが「見守りサービス」を提供する機能。
月額掛金を支払うことでシルバー人材が家の見回りなどのサービスを提供する。
- サービス案(共済機能案)
月額掛金はなるべく抑えたサービス提供を目標としている。(月額1,000円程度が目標)
「お茶のみ友だちプラン」(見守り訪問)を中心に、利用状況に応じて以下のようなサービスを追加検討していくとしている。
(例:庭木の剪定、家事手伝い、空き家管理、墓管理など)
- サービス強みは、「見守るコミュニティ」の存在
従来からあるような見守りサービスとの大きな違いは以下のとおり。
経済合理性だけにとどまらず、人と人とが直接つながることで生まれるコミュニティの価値に重きをおいているとのこと。
①共済コミュニティの存在
通信装置だけの無機質な「見守り」ではなく、地元の人の「見守り」を通じて「人と人としてのつながり」(コミュニティ)をつくることができる。
阪神・淡路大震災では要救助者の8割が隣近所や友人によって助け出された。
コミュニティの存在そのものが、万一のときのセーフティネットになる。
②シルバー人材
コミュニティにおいては、顧客とサービス提供者という関係性を超えて、人と人としてフラットにつながることが大切としている。
高齢者とシルバー人材なら分かり合えることも多いはずだという。
③社会参画を促すきっかけにも
地元イベントへの参加や、親が地元のシルバー人材として働くなど、社会参画を促すきっかけにもなりえると考えている。
- プロジェクトスケジュール
2023年1月 ガバメントクラウドファンディング終了
2023年2月 商品開発
2023年3月 募集開始
2023年9月 利用状況をみつつサービス拡充
2024年4月 「小林モデル」として全国へ展開
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